愚人の夢 敗者の掟 やぶれる先を見る勇気

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夢も掟も
やぶれる怖さを知らずに
生きていることの
何と無価値であることか


いやけどまぁ、夢は叶えたいし掟は守りたいよね。シェノンです。




もう忙しいぜ!
つーわけで面白くもなく、絵を載せる。
kuji.jpg
今見るとイメージとちょっと違う、かな。
暇と労力があればまた今度描こう。
トンデモナイ大食漢。
九時眠り。
早寝しそうな名前だ。



後半は小説の続きです。
コメ返信は次させていただきます!

  4 Silly risk and smart judgment【A party of dunces】

「……ところでだ」
 数秒ほどフリーズしていた十七夜月だったが、何事もなかったかのように冷静に話を変えた。
 無かった事にしたらしい。
「この小説で他に真実ではない事はあるかい? このままでは流石に報告書にならないよ」
「いや、ないよ」
 俺がそう断言すると、十七夜月は一瞬目を見開き、そのまま考え込んだ顔になる。
「それは本当かい? 例えば……そう、セリフとか勝手に変えてはいない?」
「ああ、特にセリフは記憶の通り正確に、だ」
 断言する。
 俺は人の名前や顔を憶えるのは超絶的に苦手であるが、人の言った言葉はそうは忘れない。
「……ああ、そうか。そういう因果ね。となるとこれは無視出来ないな……」
 所在なさそうに唇に指を当て、むぅ、と唸る十七夜月。
「何か分かったのか? って、まだ事件の頭にも触れてないんだが」
「うん? ああ、いや違うのだよ。これは今回の事件とは関係ないだろう。しかし、これはこれである意味僕には大問題なのだがね。本当まいったなぁ。納得、してくれないだろうなぁ」
 ……?
 何だがよく分からないが、事件とは関係ないらしい。
 俺の小説にそこまで気にすることがあったのだろうか……。
「まぁいいや。で、そこに書いたのが事件の三日前の話なわけだけど……。え、何、事件当日までをコレ書くわけ?」
 流石にそんな暇も労力もないし、あったとしてもこんな事のために使うなら学校の予習をした方が幾らか有意義ってものだろう。そもそも、行方不明ということは可能性として誘拐事件に発展することも考えられるのだ。どう考えてもこんな事している場合ではない。
「うん、それはもういいよ。確かに、君の場合は口にした方が具体的になるらしい。言葉と文字は相性がいいものの、同一というわけではないからね」
「俺は文字と相性が悪いってことか」
「いや、君と文字は方向性が一致しない」
「……」
 相性どころか文字を理解出来ないヤツ呼ばわりされた。
 しかもやんわりと。
 俺はもう二度と文章なんか書くまい、と誰にするでもなく誓った。
 それにしても、何だかコイツ機嫌悪くないか?
 十七夜月の言っていた『大問題』というのが原因かもしれない。本当に何なんだろう。
「……あー、じゃあ俺は相性の良い言葉で説明するよ」
 しかし聞くに聞けない情けない俺。
 何事も波を立てないのが肝心である。剣呑剣呑。
「と、その前に」
 十七夜月が机の引き出しからメモ張を取り出し、適当に転がっていたペンを握った。
「登場人物を先に知っていた方が整理しやすいのでね。まず、君の話に出てくる固有名詞を持った人物を全員、君との関係も簡潔でいいので教えて欲しい」
「はぁん……」
 そういうのは、共感出来なくもない。
 小説などで初めに登場人物一覧を設ける作品もあるし、そっちの方が締まりが良いというか、確かに整理しやすいだろう。
「そうだな……」
 俺は必死に思い出しながら――先程も言ったが、俺は人の名前と顔を憶えるのが苦手である――何とかあと三人ほどの固有名詞を思い出すことに成功した。
「一人目、小鳥遊遙(たかなし はるか)」
 久慈眠梨の幼馴染。
「二人目、栖原黒兎(すはら くろう)」
 俺の唯一先輩と言える人物。
「三人目、四十九院行方(つるしいん ゆくえ)」
 ………………。
「ん、どうかしたのかい? ほら、四十九院さんとか言う人と君の関係は?」
「いや……、それが」
 何でこの名前を思い出したのだろうか。やはり俺が人物名を思い出すとロクな事がない。
 ロクな事? 
 今更か……。
 この事件、この人物のせいでここまでややこしく、奇妙に、異様に変貌してしまったというのに。
「この人とは、会ったことがない。久慈から聞いた」
「なら、久慈さんの友達かい?」
「いいや、久慈も会ったことがなかったらしい」
「?」
 十七夜月が奇妙に首を傾げる。
 さて、と。
 これでようやく物語りは冒頭と繋がるわけか。
 長いカーテンコールと洒落込んで、いっちょ地味にいきますか。
「俺の学校で有名な怪談、校舎に出るっていう幽霊の名前が――その四十九院行方、なんだよ」
 さぁて、つまらなくなってきやがったぜ。
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